本物 インドネシア・最南端ロテ島の伝統イカット古布(ンダオ島・C)

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インドネシア・最南端ロテ島の伝統イカット古布(ンダオ島産・C)
インドネシアの最南端に位置するロテ(Rote)島。棕櫚椰子の葉で作った楽器ササンドゥで世界的に知られる小島です。ロテ島は、ティモール島の南西に浮かびます。そのロテ島の更に西方沖合いにあるのが、とても小さなンダオ(Ndao)島。およそ一千世帯が暮らしています。この島は、イカット(絣織り)と銀細工で知られています。このンダオ島で作られる銀製品とイカットは、ロテ島住民特に女性たちにとって、欠くことのできないものです。というのも、盛装の際、そして伝統舞踊衣装に必ず着けなければならないからです。古くから、ロテ島の女性はオシャレをンダオ島に依存しているのです。しかしながら、残念ながら、時代の変遷と共に現在では、全てのイカットが紡績糸と化学染色剤で行われています。そればかりか、数年前からは綿花畑さえ消滅してしまいました。もはや、かつてのような絣文化を期待することは難しい状況になっています。画像は、2007年9月かろうじて収集することができた、総手紡ぎ糸を用い、総自然色で染め上げた古布です。織ったのは、一枚目の画像で同イカットを掲げている男性のお祖母さんにあたる故エスター・レドさんです。推定でおよそ70-80年前に織られたものです。破れなどの経年を感じさせる古布ですが、鮮やかな色彩と明瞭なモチーフが印象的です。
サイズは、長さが約159cm、幅約84cm。各々のフリンジは長さ約10cmですが経年による欠落している箇所も多くあります。重さはおよそ330グラム。画像からも分かりますが、横の両端は留めが外れています。また、中央の縫合部分の縫合糸が切れ、それぞれ長さ約28cm、長さ約12cm、長さ約24cmの裂け目状箇所があります。縫い合わせれば簡単に修繕できますが、原型を維持するために、敢えて修繕してありません。さらに大きさが直径約24cmの穴が一か所、約9 X 3cmの穴が一ヶ所、20cmの大きな破れヶ所もありますので、予めご了承お願いいたします。尚、この地域は、2002年6月、ロッテンダオ県としてクーパン県から“独立”しました。今後、地場産業振興の中で、ンダオ産のイカット産業がさらに盛んになることを期待したいですね。
尚、ロテ島&ンダオ島のイカットの状況に関して、以下のブログに解説が掲載されています。
インドネシア最南端のロテ島で伝統イカットが消滅(Tenun Ikat di Pulau Rote)
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200709/article_2.html
インドネシア文化宮GBI=Graha Budaya Indonesia)は、インドネシアの24時間ニューステレビ局『メトロTV』東京支局がプロデュースするインドネシア情報発信基地です。
インドネシア文化宮ブログサイト:http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/

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