KORG TRINITY pro V2.4.1 本物 フルオーバーホール済み FDDエミュレータ装備 サイドパネル、ボタンのプラ部品塗装仕上げ

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商品情報

基本情報
KORG TRINITY pro V2
・1995年発売 ・当時定価:350,000(税別) ・MOSS音源のSOLO-TRI標準搭載 ・ACCESS音源、ROM容量24MB、48kHzサンプリングでこれまでのモデルよりもハイクウォリティな波形 を搭載 ・業界初、320x240のモノクロ液晶にタッチパネルを搭載 ・YAMAHA製FS鍵盤のFS-E76キーベッド搭載で現代のシンセでも敵わない最高の鍵盤を搭載
オーバーホール内容
コンデンサ全交換。電源ボードについてはオリジナル状態でも+5Vラインの平滑が足りておらず、FDDエミュレータ が動作不良を起こすレベルだったので、平滑コンデンサの容量を増やして電源のクリーン化を行っています。各ボードでは電 源からの入力直後にデカップリングの電解コンデンサを入れてあるので問題は起きていなかったようです。対策後、オシロス コープで実際の電源を確認しましたが、きれいな直流電源になっていることを確認しています。アナログボードについてはす べてニチコンの音響用コンデンサを使用しています。使用していますが出力音に影響は私にはわかりませんでした。そんなも んです。 ボタンのタクトスイッチをAlps製のものに新品全交換 LEDをレコーディングクリックの二色LED以外すべて程よい輝度の青色LEDに交換 FDDエミュレータ搭載。ファームウェアはFlashFloppyを使用。FDDエミュレータには有機ELディスプ レイを搭載し、ファイル選択などをファイル名を見ながら行えます。また、ロータリーエンコーダーも装備いたしましたので 操作性もアップしています。 サイドパネルおよびベンダーパネルの塗装。サイドパネルは傷が多く、さらに前のオーナーが無理やり取手をつけたりし てかなりイラッとすることをしてくれていたのでパテで穴埋めして表面処理を行った上、塗装しております。この箇所は塗膜 強度が必要なため、高価なウレタンクリアにてトップコート処理を行っています。写真では分かりづらいですが、テカテカの ツルツルです。 ベンダーハウジング、ボタン等ABS素地部品の塗装。この部品郡はABS素地ですので着色されてるとは言えお約束の 暗所黄変を起こしますので根本対処として塗装いたしました。この箇所についてはフラットクリアラッカーにてサラサラのつ や消し仕上げを行っています。 鍵盤ベロシティ検出ボードの修理。外側からだけでなく、裏蓋開けてもFDD金具のアングルに隠れるような場所を前の オーナーがどうやって壊したのが聴きたくなるくらい欠けてるレベルで基板が割れており、キーマトリクスが破壊されており ましたので、ジャンパ線でキーマトリクスの再構成を行いました ベロシティ検出MKスイッチ接点スプリングの補修。これも前のオーナーが何をどうしてこうなったんだというくらいに ベロシティ検出の板バネ接点が多くの箇所で曲がっており正常なベロシティ検出ができない状態でした。この点についてすべ てスプリングを補修し、演奏しておかしい場所がないか確認、違和感を感じたら補修、という工程を何度も繰り返し全域につ いて正常なベロシティ、正常な演奏感が得られるように修理いたしました。 バックアップ電池の電池ボックス化。01/Wとかでは電池ボックスだったのになぜ直付けにしたのKORGさん アフタータッチのオフセット、ゲインの調整。これは基準値というものが不明なため、MIDI OXで出力イベントを見て通常演奏ではアフタータッチが出ないけど押し込むと値が急激に変化したりせずにきちんとアンダーコントロールで演奏できるように 感覚でキャリブレーションを行いました。ここも前のオーナーがいじったのかわからないですが打鍵すると即Chアフター タッチが出るレベルでめちゃくちゃになっていました。 X-Zリボンコントローラーのキャリブレーション。このリボンコントローラ、実は感圧式なんです。地味に初めて知り ましたおはずかしい。この値についてもMIDIイベントを見ながらアンダーコントロールで制御できるようにキャリブレー ションいたしました。 液晶左にあった深い傷について。液晶左にえぐれたような結構深い傷があったのでここをなんとかしようとしたのですが どうしても艶が出てしまいお手上げになったので市販のアルミヘアライン用紙で傷を隠すステッカーを作成し貼り付けており ます。何種類か作ったのですが、試作品のクソださステッカーもおまけでおつけします。 このように前のオーナーがなにか色々やらかしていたのを原状復帰+αの対応のほか、内部の完全リフレッシュやもとの設計が 甘かった部分(電源の平滑コン)の対処、FDDエミュ装備での現代化改良などできることは全てやりました。

付属品
写真で撮り忘れましたが、紙のマニュアル一式(多分)が付属します。
その他は電源ケーブルと初期化FDDイメージの入ったUSBメモリが付属品となります。

余談
TRINITYが登場した当時、部活帰りに毎日のように楽器屋に通い様々なマシンを弾かせていただい ておりました。そんな中、シンセといえば黒一色みたいなところに銀色に輝くこのTRINITYが現れました。
かなり弾き倒させていただいたんですが、これまでのKORGのM1から続くAI系音色とはあまりにも違うものすごいクリアでそれ でいて芯もコシもある出音に大変驚いたものです。ただ、学生にはあまりにも高価過ぎてとてもじゃなくても購入できるようなもので はありませんでした。出音だけでなく、それまでは大画面といえばDMF5005の240x64液晶を指すような時代に 320x240のSTN液晶にタッチパネルといろいろと衝撃を受けたものです。まぁ、タッチパネルでスライダー操作とかはぶっ ちゃけやりづらいですけどね。
TRINITYの次にはTRITONシリーズが発売され、現在私個人も初代TRITONを所持して時々弾いていますが、同じシ リーズの用に見えてこの二機種はなんとなく別シリーズのように感じます。なんて言ったらいいかわかりませんがTRITONは TRINITYよりも汎用的に使えるようにしたというかちょっと大人しくなったかな、みたいに感じます(個人の感想)。ですので 今回縁あってTRINITYでしかもSOLO-TRI搭載のTRINITY proを手掛けることになって、とにかく今私のできることをすべてやってやろうということで仕上げてみました。
昨今のコストダウンと戦った結果であろう鍵盤とは次元の違うFS鍵盤ということもあって仕上がったものをいくら弾いても飽きない マシンです。
重量が17.5kgと現代のマシンだったらフルウェイト88鍵の機種並の重量ですが、それは鍵盤Assyの重量や内部の合成確保 のためのサブフレームなど当時のKORG技術陣の全力が注がれた一台です。
今後どこまで持つかは液晶次第ですが少なくとも10年以上は使ってもらいたいという思い出O/Hいたしました。
数字的なスペックでは現在のエントリーマシンと比べると足元にも及びませんが、当時の技術者の本気の一台、ぜひ多くの人に弾いて いただきたいと思います






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(2023年 4月 5日 15時 33分 追加)
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